M.PEOPLE

“医療・ヘルスケアの課題を解決するアイディアを、技術力で形にする”。CTOが描く、エムステージコミュニケーションズの未来

エムステージグループのプロダクト開発、クリエイティブ企画・制作を一手に担うエムステージコミュニケーションズには、エンジニアやWebデザイナー、メディア編集者らが所属しています。2022年10月には、代表取締役 兼 CTOに尾澤稔さんを迎えて、開発部門を中心に組織を強化するための取り組みが始まりました。尾澤さんに、これからのエムステージコミュニケーションズが目指す未来について伺いました。

株式会社エムステージコミュニケーションズ 代表取締役 兼 CTO 尾澤さん
ヤフー(現・Zホールディングス)等、複数のIT企業でのエンジニア、エンジニアリングマネージャー(EM)を経て、2022年10月、エムステージコミュニケーションズ代表取締役 兼 CTO就任。

――本日はお話が聞けるのを楽しみにしていました!これまでのご経験からぜひ伺えたらと思います

新卒ではもともと、通信系メーカーに就職してOSなどを作っていました。
ですが、これからはネットの時代であると考えてヤフーに転職し、そこからは20年以上に渡ってIT系企業でエンジニア、EMをしていました。直近ではフリーランスとして活動していましたね。

――長年に渡り、エンジニアとしてご活躍してこられたのですね

ヤフーでは、0→1フェーズを多く経験することができました。就職転職、グルメ、占い、YahooBB、ウォレットの立ち上げ、MyYahooのリニューアルなどです。
その後も、5社で開発部門やインフラ部門のマネージャーを担いました。事業推進や事業企画を兼任していた時期もあります。

――どのような軸でキャリアを描かれてきたのでしょうか

音楽を聴いたり、映画鑑賞やゲームといったエンターテイメントが好きだったこともあって、ヤフーにいた頃から次はエンタメ関連の企業で働きたいと思っていました。
ですので、コンテンツ配信の通信インフラ企業であるJストリームや、音楽配信のレコチョクなどのエンタメ系企業でのキャリアが長いですね。エンタメ業界から離れていた時もあったのですが、その時は家族が病気になってしまって。家族のケアを行いながら働く必要が出てきたこともあって、ワークライフバランスを取る必要がある時期でした。

家族の病気が、医療へ関心を持つきっかけに

――エムステージコミュニケーションズの代表取締役、CTOへのご就任には、どのような背景があったのでしょうか

5,6年ほど前からでしょうか。エンターテイメントはもちろん好きだけれど、家族が病気になってしまった経験から、医療分野にも関心を持ち始めていました。
今でこそ医療ヘルスケア関連のテック企業は注目を集め、多くの企業が出てきていますが、私が関心を持ち始めた当時はまだそうしたベンチャーが出始めてきたばかり、という頃でした。医療ヘルスケアを担う大手企業はいくつかありましたが、大手では担えるのはプロダクトの一部分だけで、自分で何でもできるわけではない、という点がネックでした。
転職したいと思える企業に出会えてはいませんでしたが、医療分野に携わりたいとの思いはずっと持ち続けていました。

――その思いとエムステージグループの事業がマッチしたのですね

そうですね。フリーランスはやはり他社の事業をお手伝いするという立場ですので、自分のサービスを作っていきたいとも思い始めていた頃でした。
そのタイミングで「エムステージコミュニケーションズのCTOに」というお話を頂きました。グループCEOの杉田さんと話をする中で、家族が病気で病院にお世話になっていた時に、医師の労働時間の長さなどを目の当たりにしていたこともあり、「すべては、持続可能な医療の未来のために」というビジョンに強く共感しました。また会社が社会に価値提供していくためにプロダクト開発を非常に重視して行くのだという熱意を感じたことから、これまでの数年間が嘘のように、心が決まるのは早かったです。1、2週間ほどで全てが決まったように思います。

――すごいスピード感です!タイミングとご縁ですね

私も驚きました。(笑) ですが、やはり「すべては、持続可能な医療の未来をつくる」という明確なビジョンと大きな社会的意義。そこにアプローチするための産業保健・医療人材・医療経営のどのサービスも、今の日本の医療ヘルスケア課題の解決に大きな意義があると感じました。自分がやるべきサービスはこれだと感じたのです。

新たにエムステージコミュニケーションズの企業ビジョンとして“医療・ヘルスケアの課題を解決するアイディアを、技術力で形にする“を掲げ、プロダクト開発と並行して、組織体制の構築から取り組み始めています。
今回のお話をお受けしたのは、エムステージグループの事業が医療ドメインであることが大きな決め手ではありましたが、開発部門が本当にまだまだこれからで、0→1の組織づくりに関われるということにも面白さを感じました。既に多くのサービスも走っていますし、まずは全ての事業をしっかりと担える体制を整えることに注力しています。

医療はなくならない産業であり、なくしてはいけない産業である

――どのようなプロダクトを作っていらっしゃるのですか

エムステージコミュニケーションズではこれまで、医療者のキャリアを支援するプロダクト、企業と産業医・保健師の業務を支援するプロダクト、企業の産業保健を応援するメディアを生み出してきました。
その中でも現在、開発部門が注力しているのは、まずは産業保健領域では「EAP(従業員支援プログラム)」や「オンラインでの産業保健専門職相談サービス」です。特に人材の面でも資金の面でも、限られた資本で事業を行う中小企業では、産業保健体制が行き届いていないという課題があります。外部の専門家からオンライン等で気軽に支援が受けられる体制をつくることは、企業の規模を問わず働く人の健康に寄与できる大きな社会的意義があると感じています。
医療人材領域では、創業以来の主力事業である『Dr.転職なび』『Dr.アルなび』の改修を重ねています。新型コロナウイルスへの対応や、2024年に控える「医師の働き方改革」など、医師の勤務環境が大きく変わる中で、新たに求められる求職ニーズに対応していく必要があります。

医療経営領域では、『SmartClinic』という医療機関のHP制作からウェブ予約、ウェブ問診、オンライン診療、レセプトデータとの連携や分析機能までを一気通貫で支援するサービスを企画しています。現在は『集患プロモーション』として、まずは医療機関のホームページ制作を行っていますが、今後の診療予約機能や電子カルテとの連携などが進んでいくと、非常に面白い開発になるのではないかと思っています。
少子高齢化や新型コロナによる環境変化などを背景に、クリニック経営は厳しさを増しています。また、今はまだオンライン診療や診療予約システムの普及率は10~20%程度なのですが、オンライン診療が今後も広がっていく中では診療圏の概念がなくなり、多くのクリニックとも競合するようになります。かかりつけ医として地域の医療を支えるクリニックへの経営支援として、今後はより一層、集患のためのプロモーションが大切になると考えています。

――“医療・ヘルスケアの課題を解決するアイディアを、技術力で形にする“。そのための挑戦が、今まさに始まったばかりです

医療分野はこれからも伸びていくし、なくならない産業です。なくしてはいけない産業で、そのために私たちがやるべき課題が数多くある分野です。
個人的には、これまでメンタル不調に陥った仲間も多く見てきていることから、特に産業保健領域をもっと伸ばしていきたいと考えています。資金的にも人員的にも体力のある大企業では、産業保健に力を入れる企業は増えてきましたが、まだまだ中小企業ではかかるコストや労力を考えると、取り組みが難しい企業も多くあります。ですが、メンタルの問題は何も企業規模で決まるわけではなく、中小企業だから必要がないというものではありません。むしろ、事業スピードの速いベンチャーや人員に余裕のない中小企業こそ、産業保健が必要な面があるはずです。そうした中小企業やベンチャー企業に使ってもらえる、使いやすいサービスを作っていけたらと思っています。

エムステージコミュニケーションズのメンバー

担うのは「システム開発」ではなく、「プロダクト開発」

――コミュニケーションズのあり方として、大切にしていることがあれば教えてください

大切にしたいのは、私たちが担うのは「システム開発」ではなく、「プロダクト開発」だということです。
ビジネスサイドと一緒になってプロダクト、サービスを作っていく姿勢は大切にしたいですし、今後は開発の段階からではなくプロジェクト初期のサービス企画段階から私たちも入っていって、一緒に進められる体制を取っていきます。
ただプロダクトを作るのではなく、つくる人がきちんと目の前の社会課題やサービスの意義を理解すること。それがサービスへの愛着と、誇りを持って取り組むことにつながっていくのではないでしょうか。
グループとしても、プロダクト開発を非常に重視しているため、積極的に連携をとっていきたいですね。

――そのための人員体制の強化が、急ピッチで進められています

現状、プロダクト開発部のメンバーは7名ですが、30名程度の体制を計画して採用活動をスタートしました。来期には、プロダクトマネージャーやフロントエンド、バックエンドといった担当別に、マネジメントラインを明確にしたピラミッド型の組織体制を整えたいと考えています。

――大阪支社の開設も予定されていると伺いました

はい。今年オープンした「大阪梅田ツインタワーズ・サウス」に来年、エムステージグループが移転するタイミングでコミュニケーションズの大阪支社も立ち上げるため、関西圏でもエンジニアの募集を開始しました。東京・大阪ともに、ぜひ気軽にご応募いただけたらと思います。

また、採用だけではなく、育成にも力を入れていきます。
若手~中堅エンジニアを中心に、外部のエンジニア教育サービスを活用したスキルアップ研修の導入を予定しているのと、「リスキリング制度」としてエンジニアへの転向を希望するグループ社員の方(年齢要件・選抜あり)への支援も開始します。「リスキリング制度」では、エンジニア養成講座を業務時間中に全額会社負担で受講して頂いたのちに、エムステージコミュニケーションズのエンジニア職として活躍頂く制度です。年明けから第一期の募集を行い、今後は半期ごとに募集を行っていく計画をしています。

【エンジニア研修制度】スキルアップ研修の導入も進めている

――これからのエムステージコミュニケーションズに入社する面白みはなんでしょうか

自社で事業を行っていて、それが医療ヘルスケアのドメインで非常に社会的意義の高いサービスである、という点は大きなやりがいです。
「すべては、持続可能な医療の未来をつくるために」というグループビジョンに共感していただける方、医療・ヘルスケアの課題に対するアイディアを技術力で形にし、解決していきたいという強い思いを持つ方とぜひ一緒にプロダクトを作っていきたいと思っています。

もう一つ、今のタイミングの面白みとしては、組織作りから関わっていただけることです。いろんなことが決まってしまっている状態ではなくて、自分で決めたいし携わりたい、という方や、小回りが利く組織で裁量権を持って取り組みたいという方を歓迎します。

――最後にコミュニケーションズの目指す姿について、メッセージをお願いします

医療・ヘルスケアの課題はまだまだたくさんあり、より多くのものを生み出し、ひとつひとつの課題を解決していく必要があります。そのためには、課題を解決するアイディアをスピーディーかつより良い方法で形にしていく必要があります。なぜ作るのか、何を作るのかをしっかりと理解して、どう作るのか、どのような体験を提供できるのかということがとても重要です。
技術の進化が激しい世界ですが、技術ありきではなく原理原則を理解し、それぞれの技術でどのようなことができるのか、医療・ヘルスケアの課題解決にどのように利用できるかのかをしっかりと考えて、プロダクト開発、メディア制作そしてクリエイティブ制作を行ってまいります。

――ありがとうございました